木組みの家

コンクール 講評より

市街地の比較的交通量の多い

幹線道路沿いに建つ住まいです

アプローチから一歩入ると、

街区の喧噪から別次元の世界が広がります

低めに配されたポーチから玄関に入ると、

勾配屋根なりに連続したトップライトと、

吹き抜け空間が現れ、居間へと導かれます

太い柱、梁、垂木としっくい壁、

大谷石で構成された居間空間は、

素材の圧倒的存在感がありながら、

繊細な仕上げ精度をも合わせ持っています

居間以外の各室はコンパクトで

使い勝手も良く検討され、

各所細部の演出も上品に施されており、

全ての部屋は詩的に勾配天井を共有しています

建主の機能的要望への対応に留まらない、

より深い設計思想を体感すると共に、

材料や精度など、

施工の優れた力量を強く感じる作品です

 審査にあたり、建設坪単価が

住宅の一般的標準を超えているため、

当コンクールの受賞に相応しいか?

との議論がありましたが、

この作品はそれを超える輝きがある事を

審査員全員が認め、

最優秀作品に選定されました

2010 ぐんまの家  審査委員長

2010 ぐんまの家   最優秀賞

2010 ぐんまの家   最優秀賞

木組みの家

場所
群馬県前橋市
用途
専用住宅
構造
木造二階建て