築90年、つくばの家

甦える

築百年を迎えつつの、威風堂々の古民家

託された課題は、

「ここに喜寿を迎えるご夫妻が、

快適に日々を暮らすための一手」でした

巷の高齢者リホームはバリアフリーの連呼ですが、

私は計画の骨子を「記憶」に置きました

「確かに便利だが、

余りに変わり過ぎて、もはや我が家でない」

と思われたなら、

一番大切な「暮らしへの気力」が

萎えてしまうではないか!

、と思ったのです

まずは神棚、仏壇には何も手を加えず、

計画そのものに安心感を抱いて戴き、

今まで通り、客人とのおしゃべりや、

庭を渡る風が家を通り抜ける楽しみ残し、

室内各所を明るくして、最後に段差を解消し

毎日の暮らし動線にゆとりを与え、

間取りを再編していく、、としました

竣工後一年の点検の際、

お母様のお言葉が忘れられません

「何処が変わったか分からないが、

暮らし安くなった」、と!

改修前の玄関、庇がなく雨に濡れる
玄関前に奥行き1.8mの腰掛待合を用意
もう一枚の玄関扉として、鍵の掛かる網戸を用意
改築前の土間玄関、常時湿気が籠り、高さ40cmの上がり框にも困っていた
土間を高床板張りに変え、上がり框の段差も15cmに押さえた
暗い土間
新規に西に窓を設けた広い板張り土間は、ご近所さんとの交流の場、や頂いた野菜置き場など、重宝に使っている
北側から見た改築前の通り抜け土間
床板乾燥のため十分な床下空間を設ける
内部は構造材と神棚などを残して全てを作り変える
補強+防湿+断熱を施して新たに床、壁天井を作る
景観を重視して南外観はほどんど変えていない

築90年・つくばの家

場所
茨城県つくば市
用途
農家主屋
構造
昭和初期 木造平屋建て(改築工事)
竣工年数
建設:昭和初期、改築:2011年2月